奥日光に足を踏み入れた時、嫌な予感がしたんだよね。
こういう時の嫌な予感って、当たる確率が非常に高い。案の定、当たってしまった。
日光の「龍頭ノ滝(りゅうずのたき)」ご存知の方は多いと思う。
ご存知でない方に向けて、
- 男体山の噴火によってできた溶岩の上を210メートルにわたって流れ落ち、幅10mほどの階段状の岩場を勢いよく流れる渓流瀑。滝つぼ近くが大きな岩によって二分され、その様子が竜の頭に似ていることからこの名前が付いたといわれている。(左右の滝の流れが竜のひげ)
勉強して行かなかっから、わたしが悪かった。と思った。
竜頭ノ滝の下の駐車場に車を止めさせてもらって、歩くこと数分。龍頭ノ滝正面に来て観光?したので良かった。さっ帰ろう。と思った。
この時点で、わたしの身体は少し悲鳴を上げている。わたしは、肺の機能が少し弱い。きっと標高が若干高いから空気がほんの少し薄いんだと思う。身体がついていかない。お土産を購入しに少しお店に寄ろうかと考えている。しかし、そんな浅はかな考えは吹き飛ばされた。なんと階段があるではないか。
しかも観光客の皆さんは、皆一様に上を目指して階段を上って行く。
行くよ!悪魔のささやきである。わたしも登らなきゃダメなの?と考えながら、階段を上って行く。途中途中でベンチがあったので休憩しながら頂上?を目指して重い足を交互に運んで階段を上っていく。やっとここが頂上だ!!!とゼイゼイしながら橋の欄干部分に身体を預けて休む。
龍頭ノ滝から中禅寺湖を望む
休む。休む。ベンチに移動して、また休む。100%の酸素が欲しい。本気の休憩をする。この時点でわたしの身体は悲鳴を上げていた。もう帰ろう。秋のうららかな太陽のもと、標高が高くなければもっと穏やかに日向ぼっこを楽しめるのに。と思いながら。
体力がある程度回復すると、また悪魔のささやきである。
戦場ヶ原にいくよ。ここが頂上かと思ったら、まだ上がある。滝の横の道が、上に登る山道があったではないか!
帰ろう。と思えば帰れたはず。なのに。なのに。
結局、山道に入る。当然山道に入るような装備や服装でもないし、足元は普通のスニーカーだ。
少し進んだところに、「ここから先は覚悟のない人は入っちゃいけないんだもんね!」と言わんばかりの鉄でできた扉があった。ここが閉まっていれば諦めがつく。
ちょっと力を入れて押すとスーッと音もなく、スムーズに開くではないか。人生に似ている。思い通りにはいかない。「えっ」と思いすぐに手を離したのがいけなかった。もっと長く押さえておけばよかった。足、アキレス腱のところに衝撃と痛みが走った。鉄の扉がアキレス腱にあたったのだ。痛いのと、びっくりしたとあわさって思わず「痛いっ!!!」声をあげてしまった。
帰り道に撮影してみた
足が痛いよ~!足が痛いよ~!もう帰ろうよ~!と何回云ったか分からない程泣き言を云った。そのうち感覚がマヒでもしたのか?慣れたのか?足の痛みは落ち着いてきた。
気が付くとこの地獄のような、なんちゃってハイキングを楽しむ私がいたのだ。
道中すれ違う人々に挨拶をして遭難に備える。お天気は良いが、念のために出来るだけ多くの人たちに覚えてもらうためだ。
多くの人たちは、それなりの装備をしているハイカーだ。もちろんクマよけの鈴も装備している。なんとここはツキノワグマの生息地だったのである。これだけ周りの皆さんがクマよけの鈴を装備してもらっていると少し安心する。
もし遭難したら、食べ物はハイチュウだけで飲み物は水筒に入った麦茶だけだ。そう考えると、喉も乾かない。
戦場ヶ原は、足を痛めたわたしには、ありがたかった。
歩道は板敷きになっていて歩きやすく、大人2人がゆうゆうすれ違うことができる幅があった。ここで足元を見てみると、左右の靴かかとの部分の色が違うことに気が付いた。
さっきの鉄の扉にあたった時に、少しけがをしたようだった。
今日おろしたての靴なのに(前にも同じ靴を購入しており、問題なく足になじむことは実証済み)かわいそうに。今日洗ってあげるね。と思いながら歩みを進めていく。
途中ガイドのおじさん?に遭遇して色々教えてもらった。
帰る予定の時間が来るまで川に沿って歩いて行った。こんなに緩やかな穏やかな川が龍頭ノ滝になるなんて。川には色々な顔があるんだね。そうなのね。声には出さないが、こころで言ってみる。
マス釣りができると戦場ヶ原の入り口の看板に書いてあったような気がしたので、マスを探してみる。残念ながらマスどころか魚一匹見つけることはできなかった。
帰り道は、気を付けて足を運んでいく。下山の時に事故が多い。と聞いたような気がしたからだ。
20mか30m後方にいる、ハイカーのおじさんが仲間のハイカーに「赤沼に行ってみようよ。たった200メートルだよ。」と大きな声で言っていた。それを聞いて、時間もあるしせっかく来たんだから、わたしも行こう。と便乗する。
行けども行けども赤沼は見えなかった。何かわかるかもしれない、と期待をして赤沼自然情報センターに寄ってみた。窓辺に掛かっている文献を読むと、現在は赤沼という地名が残っているだけだった。残念ながら実体は、なかった。
残念な気持ちを抱きながら、転ばないように気を付けて下山した。
下山途中で今回は途中までだったけど、ガイドのおじさんに教えてもらったところに行ってみたい。という欲が出できたのだ。
次に奥日光(戦場ヶ原は奥日光というらしい)に来るときは、酸素缶と登山靴の用意を忘れずにしよう!
日光には、たまに来ることがあったので勉強してこなかったけど、今度どこかに出かけるときは、観光名所と付近に何があるのか?を勉強していこうと思った。
当初のわたしが考えていた予定とは全く違っていたけれど、学び多き、なんちゃってハイキングをしたいい一日だった。